勉強用 - 精神分析理論3
2) 力動的見地 (防衛機制、適応機制)
: 個体が環境に対してどう反応するか、その仕方を正確とみなす捉え方
(=自己防衛の仕方)
第一観点- 時間の流れ(歴史的)から性格を見る
第二観点- 空間的やりとりから性格を見る
不必要、必要以上の防衛をすることは不健全な性格と言える
【精神分析でみる防御の仕方】
① 抑圧(repression)
非難、嘲笑、拒否を恐れて無意識に欲求の表出/充足を我慢すること。良い子の特徴。
② 抑制(suppression)
損得勘定、状況の勘案から、意識的に欲求の表出/充足を我慢すること。抑圧は強迫的だが、抑制はそうではないのでより健全。
③ 昇華(sublimation)
現実原則の容認する形で欲求を発散すること。
④ 合理化(rationalisation)
自己の欠点を認めず正当化し自他を認めさせること。(例: 自分の中にある憎悪を認めず、愛しているから叩いたということ)
⑤ 感情転移(transference)
ある特定の人に向けるべき感情を類似の人に向けること(例: 父に甘えられない娘が、年上の男性に甘える)
⑥ 置き換え(displacement)
理科教師に好意を持つ生徒が理科が好きになる心理。
⑦ 知性化(intellectualisation)
感情を生々しく表現することが怖いので、抽象化して表現すること(例: 君なんか大嫌いだと言わず、抵抗を感じること)
⑧ 退行(regression)
現状が苦しいので幼少期に戻って快楽原則に浸りたい心理(例: パチンコ、夜尿症)
⑨ 逃避(escape)
現状の苦しさを他のものに心的エネルギーを出して現状の苦しさを回避すること(例:家庭の苦しさを仕事に励むことで忘れる)
⑩ 同一化(identification)
自分1人では不安なので自分以外のものと自分とが融合した自他一体感を持とうとすること
11) 摂取(introjection)
自分の中に自分以外のものを取り入れて心の安定をはかること(例: 好きな人の大事なものを所有ぢて淋しさを克服する)
12) 投影(projection)
自分の欠点を正視するのに耐えられないので、自分以外のものに責任転嫁する心理(例:ボールを打ち損じた人がラケットを叩く心理。ケチな自分を認めたくない人が、他人をケチだと非難する)
13) 反動形成(reaction formation)
自分の弱さを人に知られたくないし自分も認めたくないので、それを克服すべく他の極端に走ること(例: よく吠える犬。威張っている劣等感のある人)
14) 補償(compensation)
劣等感を克服する方法。
- 直接補償(結婚して未婚の劣等感を消す)
- 間接補償(専門職に就くことによって人種的劣等感を乗り越える)
どちらも建設的な防衛機制。
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