勉強用 - 精神分析の長短
1. 長所
人生の諸事情をひとつの観点でまとめあげているという守備範囲の広さ
(仮説の仮説、推論の推論、でもないよりマシ?)
行動分析との違い
精神分析は人間(個体)を全体として捉える
行動分析は「習慣(反応)の束」とみる
(私自身、あまりひとつの論理や手法に偏りたくない、結果クライアントがいい方向へ進めれば良いと思う)
幼少期体験が性格形成の基盤になる
(フロイト、エリクソン、ボウルヴィ)
無意識的動機の指摘
「条件づけられた行動」=無意識的行動
2. 問題点
- 理論がどこまで事実/推論に基づいているかの曖昧さ
- 概念の多さと理論の構成の複雑性が故に、理解に時間がかかる、多様化しやすい、簡単に利用できない、解釈の濫用(心的傷)を与える可能性
- 本来の精神分析は神経症の治療理論・治療法として生まれた為に、それ以外の分野に当てはめることが難しいため、どうその方法を修正してカウンセリング、進路相談、結婚相談、学業相談などに実用化させるか
- 権威主義 分析者の高踏的態度
- 社会学的、文化人類学的観点が弱い 家庭生活と性格形成への焦点が強すぎる 家庭を作り上げた背景には社会のや文化がある (この視点は割と取り入れやすい気がする)
3. 課題
- 時代の流れにより「超自我思考〜すべき」から「自我思考〜すれば役立つ」へのシフトが必要
- 新フロイト派はリビドー理論の概念ではなく、「パーソナリティー」「社会、文化的見地」
- 医学から分離、独立した心理学体系として取り扱うこと
医師ではない精神分析の専門家: エーリッヒフロム、アンナフロイト、メラニークライン、エリクエリクソン、デオドールライク、河合隼雄、大槻憲ニ、霜田静志
「医師のフロイトが精神分析を創始した、ゆえに精神分析は医学だ。だから非医師は精神分析者にはなれない」という考え方への拒否
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